Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リネウス大学
2019年10月号 国際学部 M.K

 

環境について (大学施設/サービス、住居、街並み等)

リネウス大学は2つのキャンパスを持っており、私はVäxjö(ベクショー)という町にある方のキャンパスに通っています。敷地面積はとても広く、その中に寮もあるので大学が一つの町みたいになっています。「IKEA room」というIKEAがデザインを手がけた教室はもちろん、それ以外のビルディングでも「ヨーロッパ」と聞いてイメージするようなデザインの外観・家具や空間の使い方が多く見られて、私は開放感があって勉強しやすいなと思いました。

スウェーデンというと福祉国家というイメージが強いと思いますが、実際大学の建物に入ろうとすると大体ドアの手前にボタンがついてあり、それを押すと自動でドアが開閉するようになっています。現地の人に聞くと、スウェーデンでは障がいのある人が一人でどこへでも行けるように、(公共の場所では?)バリアフリーデザインをしなければならないと法律で決められているそうです。確かにバスに乗る際に車椅子を使用している人がいたら、車内に取り付けられている段差をなくすための板を引き出して使用しているのをよく見かけます。ただし、私の住んでいる寮にはドアを自動で開けるボタンはなく、さらに車椅子では越えられない段差もあるので、全ての場所で普及しているというわけではなさそうです。

大学で提供されているサービスについて私が驚いたことは、図書館の本の返却期限が過ぎてしまうと罰金が取られるということです。私はまだ返し忘れたことはないのですが、授業でCourse materialとして指定されている書籍は最大7日間しか借りることができないので注意が必要だなと感じました。また、コピー/印刷をする際にもお金が必要です。オンラインからダウンロードした文献を紙媒体で読みたいと思っても数百ページ印刷するとなるとかなりの額になるので、メリット/デメリットはあると思いますが、私はコストがかからない方がいいなと思いました。

 

英語について

多くのスウェーデン人は、スウェーデン語を第一言語として話します。なので、道路の標識や施設内の案内表示、商品の説明書などの多くはスウェーデン語のみになっています。スーパーなどで食品の原材料や作り方などを見ていると、スウェーデン語のほかにフィンランド語、ノルウェー語、デンマーク語が表記されていることは多くありますが、英語が書かれていることは比較的少ないように感じます。

街に出るとやはりスウェーデン語を多く聞きますが、お店の人に何か質問したいときはほとんどの場合は問題なく英語が通じるし、地域の方も大多数の人は流暢に英語を話します。ただし、たまに英語でコミュニケーションが図れないということもあり、特に年齢が上がるにつれてその確率は上がるのかなという印象です(もちろん年配でも流暢に英語を話される方はたくさんいます)。

私が今取っているクラスはスウェーデン人とドイツ人の割合が比較的多いので、たまにスウェーデン語やドイツ語での会話があったり、クラスのグループチャット(SNS)はスウェーデン語でしか話されてなかったりしますが、大学内(授業内)の共通言語は基本的には英語です。そして、ほとんどの人がネイティブ並みに英語を扱います。担当教員への質問やグループディスカッションでの話す力、授業やクラスメイトの発言を聞き取る力、エッセイを書く力、そして本/論文を読む力など、第二言語とは思えないほど英語に慣れていて、なんとなく留学前から予想はしていたのですが実際に一緒に勉強しているとその凄さがよりはっきりと分かりました。

私が難しいと感じたのは、たまにお互いがお互いの英語を理解できない時があることです。それぞれが別の第一言語を持っており、共通語として英語を使っていく中で発音が聞き取れなかったり、表現の仕方が独特だったりすると、何度も聞き直さないと通じない時があります。それをストレスに感じてしまうこともありますが、その中で新しい文化の発見ができたり、これから先英語が母語の人よりもそうでない人と英語で話す機会の方が多いかもしれないと考えると、いい勉強になっているなと思います。

university building 

  city centre                 

lake 

ベクショーは自然がとても豊かで湖が多く、緑もたくさんあります。