授業紹介
今月は、「授業紹介」だけにテーマを絞って書いていきたいと思います。
私が現在履修しているクラスは「Global Issues I」という30 creditsのコースで7.5 creditsの Module が4つ含まれており、9月から1月までの秋学期間で連続して開講されます。大体1 Module = 5 weeks で、それぞれの終わりに能力が身に付いたかどうかを測るためのexamがあります。現時点でModule1: Perspectives on Globalization, Module2: Democratization in the World が終了し、今はModule3のInternational Lawを受けています。12月の中旬からModule4: Transformations of the world economyが始まるのですが、ホリデーシーズンのため1ヶ月弱の休みを挟んで1月からまた再開されます。Moduleが変わるごとに担当教員(と一部の生徒)は変わりますが、授業で扱われる内容の基盤となる部分は共通しています。
シラバスに書かれているコース全体の到達目標を簡単に要約すると、「現代の世界で起こっているglobal issuesを異なる視点から捉えて分析・比較をし、概念と現象としてのそれらについて定義・議論をするとともに理論的・実証的な観念(主に上記の4つのModuleがベース)について理解をする」ということが達成できるよう求められています。なのでもちろんModuleごとにissuesへのアプローチは変わってきますが、取り上げられるものは現在問題となっている国際情勢に関わるものがほとんどです。
私が今まで授業を受けてきた感想としては、確かにシラバスに書かれているように(大学生として)基礎的なレベルのクラスだと思いますが、’West’の歴史や’common sense’、現在の国際システムについての知識やある程度の英語力がないと、ついていくのは大変だと思いました。龍谷大学にいたときにも英語の文献に触れる機会はありましたが、2日後の授業に間に合うように100ページ以上の文章を読み、それとは別でグループワークを進めるという経験はしたことがなかったので、特に現地の生活に慣れるまでのここ2, 3ヶ月くらいは本当にしんどかったです。
先述のようにModuleごとに一部の生徒も入れ替わりますが、今のところどの時期もアジア人はマイノリティーの状況が続いています。Module2と3では日本人は私ひとりで、ほとんどがヨーロッパ出身の人たちでした。コースの特性上、扱われるほとんどの事象が’West’に関連することなので、そのバックグラウンドを知っている人にとっては簡単に理解することができても、そうでなければ前提の部分でつまずいてしまいます。そのため、クラスのほとんどの人がわかっているのに自分は理解できていないという状況が多々あり、英語能力だけでなく他の知識をもっと持っておかなければならないと強く思いました。また、日本も私が想像していたよりは頻繁に授業に出てくるのですが、今までの教育で学んでこなかった側面について語られることも多く、そこで日本人として意見を求められると答えに困ってしまうということが何度かあったので、自国の事柄についてももっとよく知っておかなければならないと感じました。
「Global Issues I」の授業スタイルとしてlectureとseminarがあるのですが、lectureではわからないことがあると何十人もいる他の学生の前で授業を止めて質問をすることは本当によくあることで、第二言語で堂々と自分の意見や疑問を言えることができるのはすごいと思うと同時に、積極的に授業に参加することが当たり前であることを毎回感じさせられます。Seminarではgroup workやpresentation, discussionがメインになることが多いですが、先月のマンスリーレポートの「英語について」の部分でも書いたように、ほとんどの生徒は流暢に英語を扱って与えられたトピックに関連する多くの参考文献に触れ、ディスカッションでさらに知識を深めてみんなの前でアウトプットをすることを本当に自然にします。
この授業はfirst levelと位置づけされていますが、そのなかでも比較的ハードなクラスとして認識されていると思います。日本では1学期間に1つしかクラスを取らないというのは想像し難いですが、約5週間で1つのModuleを終わらせなければならないのでペースが早く、毎日信じられない量の課題とリーディングに追われます。私は海外ということに加えて一人暮らし自体が初めてなので、まだまだ慣れないことが多く勉強に全てのエネルギーを費やせていないことが悔しいですが、それも含めて非常にいい経験をしていると思います。