Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リネウス大学
2022年 7月号 国際学部 S.S

①余暇の過ごし方

私の留学期間はコロナの影響もあり、8月から6月の10ヶ月の留学期間がずれにずれ1月から12ヶ月をこちらで過ごす予定になっています。ですから、6月から8月下旬までリネウス大学も夏休み期間となり不幸中の幸いというのか長い夏休みをここベクショーで過ごすこととなりました。今回はそのような私の夏休み期間についてお話ししたいと思います。現在私がこのマンスリーレポートを書いているのは710日ですので、まだ半分以上の夏休みが私には残されています。

6月の一周目にテストや授業が全て終了し、6月の2週目からプラハ、ウィーン、ザウツブルグ、ベルリンにクラッシック音楽&オペラ旅行に行きました。2週間と3日を1人で旅行するという人生初の試みで大変なこともありましたが無事ベクショーに帰ってくることができました。ここでその旅行を取り上げてしまうと、とんでもなく長くなってしまうので気になる人は是非足を運んでみてください(勿論嫌味です)。7月はどこの国に行くにも飛行機代がとてつもなく高いのと、円安でどこに行くにも割高になっているので冬の旅行代をセーブするためにも8月の中旬までベクショーで過ごすことに決めました。8月の中旬から次のセメスターが始まるまではまたヨーロッパを旅行しようと思っています。まだ7月が始まったばかりでなんとも言えませんが予定は少し就活について調べたり、帰国した後の人生が円滑に進むように1ヶ月と少し自分と向き合うつもりでいます。それというのも、私は2023年の1月後半に帰国予定でそのまま2023年春卒業なので実質これが人生最後の夏休みとなります。小学校6年生のときには肺炎に見舞われ病院に入院し中学校、高校の6年間は部活に明け暮れ、大学に入るとバイトに明け暮れていたのでこの人生最後の夏休みを久しぶりに夏休みらしく過ごしている気もします。大学が始まると授業やら友達やらで(日本にいたときと比べると序の口ですが)少しばかり慌ただしくなるのでこの夏休み期間はまさにスローライフというものを肌で実感して過ごしています。

ベクショーでは夏休み期間の間頻繁に小さい規模ですが野外音楽ライブが開かれたり、毎週水曜日と日曜日にはプリーマーケットが開催されています。一度仲良くしているスウェーデン人お母さんと友達でミニライブに行きました。芝生にブランケットをひいて皆好きな食べ物や飲み物を持ち寄りほんわかしながら音楽を聞く感じはまさにベクショーという感じで、私はこの雰囲気が大好きです。残り半分の夏休みも有意義にのんびりと過ごしていければいいなと思っています。

②新しいルームメイトと戦った話

今までのマンスリーレポートを私もここにくる前は読んで読んで読み漁ってきました。皆、旅行に行ったり、異文化交流したり、勉強に励んだりと留学らしくとても有意義で読んでいて行きたくなるような記事ばかりだったのを覚えています。勿論、私が書いているマンスリーレポートもいつもは留学らしい美しい内容を書く様に心がけていますが、今回は史上初のベクショーでの夏休み&7月中はどこにも行かない予定なので、ここでの生活のリアルを少しだけお伝えしようと思います。

私はVallgatan と言うキャンパスから離れたベクショーの駅に近い学生寮の5階に住んでいます。そんな5階のフロアに蠅のコミュニティが引っ越しをしてきました。

ベクショーの自然が色付き始めるのは5月の終わり頃からでそれまでは一枚の葉っぱも生えていなかったのに本当に突然ブワッ!と緑で溢れかえります。ちょうどその時くらいから夜の日照時間も長くなってくるのですが、その緑に溢れかえった途端どこからともなく虫たちが飛び回り始めます。こんなふうに書いていたら絵本の中みたいに何匹か飛んでいる感じを想像するかもしれませんが、もう大量発生の域で、大学までの道のり(15分くらい)を自転車に乗っていたら顔に虫がたくさん当たって痛いくらいです。ちなみに冬は窓を全開にしていても一匹も入ってきません。

話を戻して私たちのフロアに引っ越してきた蠅一家は想像もしたくない場所と方法で仲間を増やし、私と同じフロアに住んでいた友達は彼らと毎日戦わなければいけませんでした。スウェーデンで見る虫は日本と比べて特別大きいと言うわけでもないのですが、彼らは日本の蝿と比べると2.5倍くらい大きくてその分飛ぶのも遅いので簡単に仕留めることができます。最初の23日は追いかけて窓から逃すという戦法をとっていたのですが、そのようなことをしていたらキリがないということになり、毎日昼ごはん、晩御飯が終わったら蠅と戦う時間を作ってそのたびに20匹くらいを見送りました。虫を見ただけで叫んで逃げていた友達は「ここに来なさい」と蠅を誘き寄せ、自らのクロックスで一撃を食らわしたり、もう1人の友達はできるだけ近づいて箒で一発で仕留める技に磨きが掛かっていました。彼女たちが帰国することになり、私だけがこのフロアに住むことになる前日に電気ラケットを買いました。(なぜかスプレーの半額くらいの値段で売っていました)

このような虫の話は読みたくない!と思うかもしれませんが、私がここベクショーにきて人生初めて留学&半一人暮らしをし、自分はもしかしたら強くなったのかもしれないと思う瞬間は、いつでも日常的なトラブルに遭った時で、勿論大学で英語を使って勉強してたくさんリーディングをこなして、友達と異文化の話をしている時も刺激的で自分の中の世界が広がったように感じますが、そんなことよりも飛行機を逃したとか、電車がかなり遅れてチケットがないとか、蝿が大量発生したとか、日本ではあまり出会わない日常の大きかったり小さかったりする問題にいかに柔軟に、時には思いっきり諦めて対処できるのかを目の前に差し出された時だと感じています。

7月も含め残りのあと6ヶ月と少しの期間も頑張って強く生きていこうと思います。