Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リネウス大学
2022年9月号 国際学部 S.S

①カルチャーショック

ここでは、スウェーデンでの旅行中とヨーロッパで旅行している時に感じたカルチャーショックについて話そうと思います。

スウェーデン生活で感じたカルチャーショックはズバリ、一言で言うとライフワークバランスに圧倒的違いがあると思います。これを読むと世の中でシャカリキに働いている日本のサラリーマン、ビジネスウーマンにいやーな顔をされそうですが、ただただライフワークバランスが違うと言うわけでもなく、それが一つの点となって色んなところに繋がっていくのがもっと怖いところで、これを書いている私自身も顔が歪んできそうなので、落ち込みたくない人はこの記事を読まないか、本当にあった怖い話くらいで読んでいただけると幸いです。

まず、働き方が全然違い、基本的に残業をしているという話を聞いたことがありません。とても仲良くしているスウェーデン母は年間で136時間?とかそれくらいの時間をデポジットとして貰え、休み時間を伸ばしたかったらそこから1時間とって2時間の昼休み休憩にできたり、その分残業するとそこに貯金できるシステムになります。年末になり時間が多く残っていると1日休みに変換できたりします。また、病欠や子供が熱が出て欠勤しないといけなくなったときは、自分の代わりの人が派遣されて自分の分を埋めてくれるシステムがあります。ただ、全ての仕事にあるシステムではなく、その会社が代替えサービスを行ってくれる会社と契約を結んでいるかどうかにもよります。夏は2週間の休みを取るのが一般的で、日本のように社会や日常のスピードがそんなに速くないので、カフェやレストラン、スーパーなどに行っても皆ゆったり働いています。というか、ここについてから焦った顔で働いている人を見かけたことがありません。髪型やメイク、アクセサリーも本当に高級なところに行かない限りは自由でそれぞれ自分の個性があって素敵だなと思います。

ヨーロッパ全体を通していうと、勉強に対しての考え方や選択肢が圧倒的に日本よりバラエティに富んでいると思います。スウェーデンでは高校教育の時点で英語、生物、歴史、数学などのいわゆる勉強っぽい教科も学習する一方で、カメラ、美容師、料理、音楽、アート、服飾など日常において実用的な教科も勉強できる機会があったり、ヨーロッパの大学では日本のように専門学校や美術大学として分けるのが一般的でなく、1大学の中にアートや服飾の4年コースがあったりします。また、スウェーデンに限らず、学費が免除される大学や学部があったりするので、良い意味でも悪い意味でも自由でゆったりしていると思います。日本では、高校3年生の時に大学の専攻を決めて大学の4年間で好きでも嫌いでもそれを勉強して卒業するのが一般的ですが、ヨーロッパの大学では、2つの選考にしたり、自分にハマってないと分かった時点で選考を変更するのも日本よりも一般的なので、選択肢の多さには毎回驚かされます。

このようなゆったりした生活感や選択肢の多さから私が気づいたことは、個人それぞれの趣味を持ちやすいことです。自由な時間が多かったり、選択肢が多い分、それに自分の好きなことや向いていることに出会う可能性が高くなるのかなと思います。また、ここベクショーはとても田舎なので、何もしていないボーッとしている時間を過ごすことに対して日本にいた時よりも変な罪悪感にかられないこともここで私が感じた違いかなと思います。

ここまで長々とヨーロッパの良さを書いてアンチ日本みたいに思われるのも嫌なので言っておくと逆にここにきてから日本の良さ、日本人の強さに気づいたことや日本で生活する上で学んだ心の持ちようもたくさんあって、それを書き出すと論文レベルの長さになってしまうのでまたの機会にお話しできればと思います。

②自由テーマ

新しいセメスター、新しい授業、新しいフロアメイトと心ときめきそうですが、スウェーデンはすでに寒く、Tシャツだけで外になんか出たら心は震えてしまいそうです。パーカーに薄めのジャンパーを被ってやっと外に出れるほどで、あぁもうすぐ長くて暗い冬がやってくるんだなと感じています。そんなダークな季節がやってくる前の9月、いつも仲良くしているスウェーデン母とその友達に連れられ、森にキノコ採集に行きました。私と日本人の友達3人を車に乗せて連れていってくれ、本当にたくさんのキノコを採りました。キノコ採集なんて自分は今までやったことがなく、森で何かを採るという経験も保育所の時の松ぼっくり、どんぐり採り大会、小学校の一大イベントお芋フェスティバルくらいです。スウェーデン母が言うには、スウェーデンでは秋になると森にキノコを採りに行って洗って家で調理して食べるのが一般的らしく私達が行ったときは、ブルーベリーとAutumn Kantarellerをたくさん採りました。私は『1秒キノコ図鑑』と言うアプリをダウンロードして、見つけたキノコの写真を撮りまくり毒があるのかないのか、食べられるのかを一緒に行った人達に発表し続け、私の友達はポルチーニと呼ばれる大きい高級キノコを必死で探していました。採ったキノコは寮に持ち帰って醤油バターでキノコパスタにして食べました。醤油バターってすごいなと感じた1日でした。

 

キノコ

キノコ達