Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

リヨン第三大学
2013年2月号 経営学部 Y.K

授業紹介②(受講している科目について)

悩んだ結果、後期は必修授業のみ受講することにしました。理由は、私の語学力がまだまだ低いので、量より質を重視したいというのが一つ。もう一つは、哲学や心理学を学びたいと思ったからです。これまでの留学生活の中で、嫌というほど自分自身を見つめる機会がありました。私は帰国後に就職活動を控えているので、出会った人に「どんな仕事をしているのか」という質問をよくしました。そういった過程で、「生きるとは何か」ということについてもっと知りたいと思いました。Lyon3には哲学部もあります。しかし、いきなりこの授業に出るのは無謀なので、本を買って自習しようと考えています。

今学期のFLE(フランス語の授業)は、文法に加えてプレゼンテーションがあります。テーマは自由で2、3人のグループで発表します。発音や内容、構成といった点が評価基準になります。また、今学期のクラスは日本人の比率が非常に高くなりました。ヨーロッパからの留学生は、期間が半年だけという人が多かったからのようです。そして、Initiation à la Culture Française(フランス文化入門)では、主にフランスの歴史を中心に授業が進められるようです。

最近、授業を受けていると、以前より先生の言葉が聞き取りやすくなったように感じることがあります。一時期、成長が全く実感できなくて、あせっていたときもありました。今は少しずつでも成長していることがわかり、地道に努力しようと改めて決意しました。

 

余暇の過ごし方

部屋にいるときは、常にラジオを流しています。フランスのラジオ番組は、インターネットで聞くことのできるものがたくさんあります。初めは音楽番組ばかり聴いていましたが、意外と英語の曲が多いのでニュース番組に変えました。最近は、主にfrance infoという報道系のものを聞いています。ずっと聞いていると、自分の苦手な部分もわかってきました。

週末は、リヨン市内を散策しています。ずっと部屋にいると気が滅入ってくるので、できるだけ外出するようにしています。普段は乗らないメトロの線に乗って気の向いたところで下車して散歩したり、あらかじめ教会の行事をチェックしておいて見学したりしています。

こうして色々な場所を散策していると、おもしろいものに出会えます。例えば、この間体育館の前を通りかかると、フェンシングの大会が行われていました。子どもと大人の部が並行して行われており、応援に来た家族の人が大勢いました。試合後の息子に「こうだよ!」といいながらアドバイスをしているお父さん、おしゃべりに夢中なお母さんたち。こういう光景を見ていると、どこの国も同じだと感じました。フェンシングの試合自体も面白かったのですが、家族間のやり取りを見るのが一番興味深かったです。他には、トラムで向かいの席のおじいさんと原発の影響による節電について話したことやベルクール広場を埋め尽くすほどのバイクの大群に遭遇したこともありました。

 

自由テーマ~「名前」

ここでは「名前」に関して驚いたことや面白かったことなどを紹介します。私には、中国人のニコラ(仮名)という友達がいます。彼は、本名とは別にフランス人風の名前を使っていました。以前、彼を含め4人で電車を待っていると、韓国人の女の子が英語で話しかけてきました。しばらくしゃべった後、自己紹介をすることになりました。その時、彼は「僕はジョン(仮名)だよ」と自己紹介したのです。私は思わず心の中で「あんた誰やねん!!」と叫んでしまいました。後で彼に尋ねてみると「あぁ、ジョンはイングリッシュネームで、ニコラはフレンチネームだよ」と答えてくれました。英会話だったので、彼はイングリッシュネームを使ったようです。彼のようにイングリッシュネームとフレンチネームを使い分けている人が多いのかはわかりません。しかし、このように相手の国の人にとって馴染みのある「外国用の自分の名前」を持つことは、中国では珍しくないそうです。そして、割と気軽に名前を決めたり、変えたりしているようです。確かにこのような名前があれば、自己紹介の時にすぐに覚えてもらえて便利かもしれません。

私は、以前ホームステイでお世話になったマダムになかなか名前を覚えてもらえず、「YAKITORI」と呼ばれてしまったことがあります。私の名前に一番似ていて、マダムにとって馴染みのある日本語が「焼き鳥」だったようです。今となっては笑い話ですが、当時は少しショックでした。