Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ミドルセックス大学
2016年 11月号 国際文化学部 R.F

①授業紹介

僕はこの大学でInternational Politicsコースの2nd yearに所属しています。こちらの大学は専門性が高く、3年間ひとつの科目に集中して授業をとっていきます。例えばInternational Politicsのコースに所属している学生であれば、交換留学・正規生に関係なく、このコース内からしか授業を選ぶことができません。また、基本的にはあらかじめ決まっている必修授業を取ることになるので、日本の大学のように好きな科目の授業を選択して自分で時間割を作ることもできません。僕はModule(イギリスではクラスのことをModuleと呼びます。1 Module = 1クラスだと思っていただいて構いません。) を4つ取っており、それぞれタイトルは「Introduction to Development」「Theories of International Relations」「Politics in Europe」「Globalism 」です。

授業内容は概ねタイトル通りなのですが、簡単に紹介をしたいと思います。「Introduction to Development」と「Globalism 」は、貧困問題、途上国と先進国の格差についてなど、主にMDGsやSDGsについて学んでいます。授業ではディスカッションなどを通して、貧困問題について理解を深め、解決策について考えていきます。「Theories of International Relations」は国際関係を学ぶ上で重要な理論について。「Politics in Europe」は、EUという連合がどのように働いているのかということを理論的に学んでいきます。

どの授業もディスカッションが頻繁にあるので、授業前にテキストなどを読んで理解しておかないといけないのですが、International Politicsという科目の性質上、普段目にしないような単語が頻繁に出てくるのでそれを理解していくのがなかなか大変です。ですが、ディスカッションをいうアウトプットの場を通して、より科目に対する理解を深めていくことができます。


②授業の違いについて

①の項目で書いた授業紹介に関連して、こちらで授業を受けるなかで気付いた、日本の大学とこちらの大学の授業において異なる点について書きたいと思います。

1つめは、授業の形式と人数についてです。授業の形式は「レクチャー」(40人前後)と「セミナー」(20人前後)に分かれています。これらは同じタイトルの授業でセミナーとレクチャーが別々の時間にあるタイプと、2時間の授業時間を半分ずつにする授業があります。レクチャーはいつも龍谷大学で受けているような授業形式で、先生が前で話して生徒は聞くというスタイルです。一方、セミナーはディスカッションやプレゼンテーションなど、生徒がより積極的に授業に参加することが求められます。レクチャーで学んだことをセミナーでアウトプットすることで、より深く理解するといったカタチです。

2つめは生徒の授業態度について。こちらの学生は日本人学生と比べると主体的に自分の意見を述べることに長けている様に感じます。日本の教育では授業はレクチャーが主体で、先生の話を学生が一方的に受け取るという形式が多いので、授業は受け身のものだという意識が強いと思います。それに対し、こちらは生徒も授業の一部だという印象を抱きました。比較的人数の多いレクチャー形式の授業であっても何か質問があれば質問が飛び交い、時にはそのまま対話が続くこともあります。特に積極的な貢献が求められるセミナー形式の授業において、最初の数週間はこの違いにとても戸惑いました。

3つめは、授業の回数が少ないということ。4つのModuleで授業が月曜日を除いて週4回、授業がありますが、1日に1クラスだけと非常に少ないです。しかしその分、自習を求められるので授業外での学習をしっかりしなければいけません。

 

セミナー教室

セミナーで使っている教室です。

レクチャー 教室

レクチャーで使っている教室です。