Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ラドバウド大学
2023年5月号 国際学部 A.A 

・カルチャーショックについて

私がオランダに来てまずカルチャーショックを感じたのはオランダについてではなく、インド人のルームメイト2人との生活の中からだったと思います。文化や価値観が異なるため、生活において細かい点で異なる部分はたくさんありましたが、最も慣れるのに時間がかかったのは衛生観念の違いです。食卓テーブルの上にスーツケースを広げたり、靴で歩いてる床を台拭きで拭いたり、トイレの便座が水浸しだったり、、本当に驚きの連続でした。私自身特別潔癖という訳ではありませんが、日本人なら多くの人が基本的に持っているような衛生観念とは全く異なり、そのルームメイトの生活様式に慣れることは容易ではありませんでした。解決方法として、どうしても許せない部分は説明してやめてもらい、妥協できる部分は慣れようと努力し、基本的にはそういった光景を知らないように、見ないようにしていました。(知らぬが仏を貫きました笑)

留学生活ももう9ヶ月が経ち、来た当初はおそらくカルチャーショックと感じていたことも、もう慣れてしまっているように感じます。オランダで生活していて感じる小さなカルチャーショックはもちろんたくさんありました。しかし、これといって生活する上で大変な程大きなものはない気がします。むしろ、留学中に色んな国を訪れる中での方が色んな発見が多く、オランダと比較するのも面白いです。そこで気付いた事柄は、挙げだすとキリがないほどたくさんあります。ぜひ留学中は、色んな国の色んな文化に触れてみてほしいです。

 

・学生オーケストラでの経験

前回のレポートでナイメーヘンの学生オーケストラに所属したと書きましたが、上記のカルチャーショックに関連してオランダでの経験の一部としてそこで感じたことをお話したいと思います。

留学生活半年が経った頃、ナイメーヘンの学生オーケストラ所属を決めました。もちろん学生はほぼ全員がオランダ人で、指揮者もオランダ語を話します。私はオランダ語を全く理解しないので心配していましたが、見学の際にみんないつでも通訳できるから安心してと迎えてくれたので、大丈夫であろうと考えていました。実際入ってみると、最初はとにかくバイオリンを弾くのが楽しく、メンバーも声をかけてくれるのでなんとかやっていけると思っていましたが、そのうちオランダ語が分からないことへの疎外感、特に休憩時間は皆がオランダ語で話して盛り上がっていて、すごく寂しい思いをしました。だからと言ってみんなが冷たかった訳ではなく、私と仲良く英語で話してくれる友達もいました。しかしこれも一つのオランダ文化なのか、みんなでワイワイ盛り上がって話すことが多いため、私一人のために英語で話す訳はなく、「仲間」には入ることができないと感じました。

そういう訳で、4ヶ月ほどの短期間の所属で一度だけコンサートに参加して辞めることにしました。言語に関しては私が軽く考えすぎていたなと感じます。しかし、この話でオランダ人について悪く言いたい訳でも、オーケストラ所属を後悔している訳でも全くありません。むしろとっても貴重な経験であったと思っています。言語こそ分からず疎外感は感じましたが、同じ1st バイオリンのメンバーはいつも私に優しく、私にとって最初で最後だったコンサートの後、We’ll miss youと言って感謝の気持ちと共に花束をくれました。とっても素晴らしいコンサートの後で、色んな思い出も蘇ってきて感極まりました。オーケストラでの経験は間違いなく私にとって、留学生活の中での最も大切な思い出の一つとなったと言えます。

メモリアルデー(5/4)の記念コンサートの様子 

隣で演奏していた友達との記念撮影