・授業紹介
第一ピリオドでは、Human machine communication という、人間とAIがどのようにして意思疎通しながら共存するのかを学ぶグループディスカッション型の授業と、Perspectives on societal change 1 という、世界的な社会の変化を様々な側面から分析していく、講義型の授業を取っていました。前者は、30人ほどの学生のグループが3つのクラスに分かれて行われ、クイズやディスカッションテーマについて、近くの席の学生たちと意見を共有し、考えを深めていく授業です。この授業は、この頃普及し始めているAIやロボットに関するトピックであり、とても現代的で内容も理解しやすいものであり、個人的には興味深い授業だと感じました。
後者は、世界視点での社会の変化について歴史や文化などの観点から学ぶ授業であり、学生同士の話し合いは行わず、完全に講義型でした。この授業は歴史や伝統文化が関わってくるため覚えることがあまりにも多く、さらにその覚えたものを応用する場面もあったため個人的にはかなり難しく感じ、予習復習無しではついていくことは厳しかったです。
この2つの授業を受けてみて、グループディスカッション型の授業は、学生同士の意見交換を頻繫にして一緒に理解を深めていくという形式であり、内容は頭に入りやすいと感じました。一方、講義型の授業は体系的に知識を学べるのがいいところだと感じました。

・授業の雰囲気
ラドバウド大学の授業を受けて、学生の主体性や積極性、そして授業態度に感心しました。教授が説明している大事なポイントを見逃さずに必ずパソコンでタイピングしている場面もあり、グループディスカッション中でも講義中でも、少しでも気になることがあれば躊躇なく手を挙げて質問をする学生が1コマで何人もいます。そして、それに対して教授側も快く真剣に回答して、学生の理解を深めるサポートへの情熱が感じられました。ラドバウド大学では、教授のことを知識を一方的に与える存在というよりかは、学生が自分で考え、意見を発信し、学びを深めていくためのガイドや知識を共有する役割を果たしているんだと考えます。授業での主役はあくまで学生であり、自ら学ぼうとし、学生が主体的に行動できるような雰囲気が特徴的であると感じました。これは日本の大学ではあまり見ることのない形式だなと実感しました。日本では、教授側が先導して知識を与える、学生はそれを聞いて理解するという受動的な学びが多くみられますが、ラドバウド大学のような、学生の主体性を尊重し、学生に自分自身で考えさせて積極性を引き出すという授業形式は、日本が学べるうちの1つの授業スタイルだと感じました。時には、授業中に席の離れた学生同士がディスカッションを始めるような場面もみられ、自分の気になったことを遠慮なく質問し、自分の意見を共有するのは、理解を深める点で重要であるということが分かりました。
