Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

ユニバーシティ・カレッジ・コーク
2019年1月号 国際学部 H.M

日本から持ってきておいてよかったもの

はじめての海外一人暮らしということもあって、心機一転のつもりで留学に臨んだ私は、ほとんど空っぽのスーツケースでこの国にやってきた。必要なもののほとんどは現地で調達していたが、後になって日本から多少は持っていけばよかったと感じたものがある。

まず、食器やこの国の日用品は、値段の割合に品質がついていけていないものが多い。日常の便利グッズは日本のダイソーで揃えておくと、価格も抑えられ快適な生活ができるだろう。個人的に重宝したのは小さなお皿立て(洗った皿をコンパクトに乾燥できるため)である。

また、こちらでは学校でペンを使うことが多いが、現地で購入するペンはしばらく使うとすぐにインクかすれがおきやすいガラクタばかりで、使い勝手が悪い。高品質の日本製を持っていくと、スーツケースにもかさばらないしおすすめである。かさばらないという観点から、粉末の1食スープもおすすめする。お湯を注いですぐいただけるこちらは、忙しい時や少し小腹が空いた時、やや日本を感じたい時に便利で重宝している。

出発前にお気に入りのポスターや絵などをスーツケースに詰めたことで、親に鼻で笑われた私であったが、殺風景な部屋のデコレーションやたまに思い出に浸りたい時に意外と役に立っている。街にはH &Mやトミーなどのブランド店があり、防寒具や衣類はクオリティにこだわらないのであれば、大抵はこちらで調達することができる。かさばらないものであれば、ある程度の写真やポスターなどを持っていくのもおすすめである。

 

アジア人の海外旅行について

学校の長期休みを生かしてはじめての一人旅、そしてはじめて友人と海外旅行を経験した。双方ともにかけがえのない経験になったが、一点気をつけておきたい出来事があった。

中国人の友人と2人でスペインのバルセロナ中心街を歩いていたところ、急に見知らぬ女性に話しかけられた。ソバージュのかかった一見普通の女性であったが、警察手帳を出してスペイン語で話しかけてくるため「アジア人を狙った犯罪集団の一味」と判断し、問いかけに応じず逃げることにした。夜の交差点を踊る大捜査線さながらダッシュで逃げても、まだまだついてくるため、友人が「これ以上追いかけるなら警察を呼ぶ」とまくし立てたところ、当の女性が本物の警官であることが発覚した。なんと友人にスリを試みた男性がその瞬間に私服警官によって現行犯逮捕され、書類を書いて欲しいとのことであった。

私服警官ことバロセロナシティポリースの彼女に話を聞くと、特に夜間の中心街ではほぼ毎分ごとスリが頻発しており、旅行などですぐに国を去ってしまう旅行客を狙った(訴えられにくい、裁判が長引いた際に被害者が国にいない可能性が高いため)ケースが多いのだという。

友人のカバンからは何も盗まれてはいなかったが、犯罪未遂とのことで手続きをし、最低でも200ユーロほどの罰金が科せられるそうだ。もし仮に大金や貴重品が盗まれていた場合には、実刑にすることもできたという。

今回は幸い友人の持ち物は無事かつ実行犯も逮捕されていたが、自分の周りではスリにあったという話を非常によく耳にする。友人のカバンはしっかりジッパーで閉じるような形になっているが、カバンの端の開いているところから盗もうとしたのか、実際に友人がスリにあった時もすぐ隣を歩いていた私は全くそのことに気がつかなった。警官の方にも、大事なものはコートの内側(外部からは手の届かないところ)に入れる、小さなショルダーポーチに入れ上着を着てカバーする、リュックには大事なものは入れない、などの助言をいただいた。事実、しっかり閉まるカバンに入れていても、ナイフなどで切られて中の貴重品を持っていかれるケースもあり、財布などを身につけることは本当に大事なのだという。

汗水流して得た旅行資金をスリに盗られないためにも、今以上に気をつけて楽しい旅行を過ごしていただきたい。