治安、危険を感じたこと、トラブルについて
個人的にはここプレストンにおいて治安上、危険を感じたりトラブルに遭遇することは今のところありません。プレストンは都市ではなく町なのでロンドン、マンチェスター等に比べると比較的治安は安全かと思われます。その例として恥ずかしながらこちらの大学の友人の寮である日財布を落としてしまったのですが、翌日にその寮の受け付けに行ったところ、親切な人がきちんと届けてくれていました。イギリスで財布を落としたら絶対返って来ないと思っていたのでこのことには大変感動しました。
上記の経験からプレストンはかなり治安良いのではないかと思われます。ただやはり大都市、特にロンドンに関してはよく安全に気を付けて過ごすのが良いようです。イギリス人の友人に今度ロンドンに行くと告げると必ずと言っていいほど、荷物等に気を付けるように言われました。当たり前といえば当たり前ですが、大都市に行く際にはより安全面に気を付けるように心がけるとよいでしょう。
治安面に関してはそのようなところです。ただあともう一つ言っておかなければならないのはプレストンのみならずイギリス全体と言っていいと思いますが、車には重々気を付けるようにする必要があることです。それというのもこちらの方は日本の運転手と比べるかなり荒いドライバーが目立ちます。例えば、狭い路上をすごいスピードで通り抜けたり、狭い通りから大きな通りに出る際に一時停止して左右を見ることなく、そのままのスピードで入ってくる車をよく見かけます。また方向指示器(ウィンカー)を出さない車も非常に多く、曲がらないと思っていた車が曲がってくるのを何度も経験しています。このように外を歩く際は車に十分気を付けて歩く必要があるでしょう。
②11月号カルチャーショックについての続き
自分がこちらに来て受けたカルチャーショックは大まかに分けて二つあると先月のマンスリーレポートで述べました。その一つとしてクラスメイトのサウジアラビア人たちが自分たちの歴史のみならず世界史や今の国際情勢についてほんとに深く詳しく理解している事について書かせてもらいました。ここでは最後にもう一つ自分がこちらで受けたカルチャーショックについて述べせてもらいます。
自分のクラスにはサウジアラビア人と日本人が多くおり、ある日授業でお互いのナショナルホリデイ(国民の休日)について討論する機会がありました。その際、サウジアラビア人のクラスメイトたちはすらすらと自分の国のナショナルホリデイについて詳しく説明してくれました。もちろん何月何日、何のお祝いか、そして由来まで事細かく教えてくれました。しかしながら自分も含め日本の学生はというと、ある程度の国民の休日(国民の祝日も含む)についての知識はあるものの詳しい由来やなぜ大事なのかを理解しておらず、他の国の学生に説明しきれていませんでした。例えば春分の日が休日な事は知っていても、実際の日付や意味そして由来など日本人全員がほとんど分かっておらず他の国の学生に若干呆れられてしまう場面が何度かありました。尚且つ建国記念日ですら日付が分かっていない学生も多く、神武天皇との関連を認識していたのはおそらく数人のみだったのではないかと思います。このときグローバルスタンダードに照らし合わせて、自国の建国記念日すら理解していないというのは英語が話せる話せない以前の問題なのだと痛感しました。ただ何より驚いた事は他の日本学生の日本史に関しての関心の低さと、自国の建国記念日すら知らないということです。建国記念日すら理解していない者が正しく日本の歴史や文化を語れるとは到底考えられません。以上の経験に基づき、自分が受けた二つ目のカルチャーショックというのは、少し一般的なカルチャーショックの定義と異なるかもしれませんがそれは平均的な日本人学生の歴史理解の低さです。
しかしながら歴史の知識や理解がそれほど大事なのか疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、歴史の理解や認識はすべての学問の基礎だと自分は考えます。すべての事象には原因と過程があり、それを経て結果が生まれるのは自明の理です。とするなら、今起こっている様々な社会問題には必ず原因と過程つまり歴史がありその結果としてその問題が流出しているはずです。例えば以前のマンスリーレポートにも書いたISISの出現のきっかけはイラク戦争であり、今の中東の混乱の根本の発端はサイクスピコ条約に起因する事などまさに歴史を知らなければ今の中東問題を理解することは不可能です。歴史はこのようなマクロな問題だけに存在するわけではなく企業や個人にも勿論あります。業績の悪化した企業を立て直すにはまずなぜ業績が落ちたのか過去の経営を見直す必要があるでしょう。また新しく企業する上でもその業界の過去のトレンドを踏まえて挑戦する必要があるはずです。個人に関しても同じです。過去の失敗を精査し、進むべき道を決めて行くのは常道かと思われます。稚拙ではありますが、このレポートを歴史学習の大切さを考える一つの材料として頂ければ幸いです.
この黄色、白っぽい玉が上についているポールがある横断歩道は歩行者優先です。
ただし強引に突っ込んでくる車もたまにあるので注意する必要があります。