11月の序盤は雪が降らず比較的穏やかな日が続いたが、中盤に入ると一気に冷え込み、海面が凍るほどの寒さになり雪も降り始めた。いよいよヴァーサの冬の厳しさを肌で感じている。
①授業紹介
現在私は「Energy Economics and Sustainable Growth」「International Law of Contract, Trade and Finance」「Fundamentals of Sustainable Digitalisation」「Cross-Cultural Management」の4つの授業を履修している。経済や国際法、デジタル技術、そして異文化コミュニケーションと、幅広い分野を横断的に学べる構成である。テスト形式も多様で、大学内のテストルームで受けるものもあれば、オンライン上で解答するものもある。内容も記述式、選択問題、語句を問う問題など授業ごとに異なり、柔軟な対応力が求められる。中でも特に印象深いのは「Cross-Cultural Management」である。この授業では、文化の違いが人々の価値観や意思決定にどのように影響するかを学ぶ。実際に「Meet an Alien」というシミュレーション活動を行い、カメラをオフにして異なる文化を持つ“他者”と対話することで、非言語的な要素の重要さを体験的に理解した。さらに、各国の文化的特徴や、異文化間で起こりやすい誤解をグループで分析する活動もあり、実践的な学びが多い。単なる理論にとどまらず、実際に体感を通じて文化理解を深められるこの授業は、留学生として最も役立つ授業の一つだと感じている。これら4つの授業を通して、国際的な視点を持ちながら幅広い知識を身につけ、将来のキャリアにもつながる貴重な経験を積んでいる。
②ヴァーサの気候について
10月後半から徐々に曇りの日が増え、11月に入ると一層暗く感じるようになった。序盤はまだ雪が降らず、気温もそこまで低くなかったが、中旬に差しかかる頃には一気に冷え込み、ついに雪が積もり始めた。気温は日中でも0度前後、朝晩は氷点下になることも多く、海面が凍り始めているのを見て驚いた。フィンランド人の友人によると、11月は「みんなの気分が下がる月」と言われているそうで、日照時間の短さと寒さのダブルパンチで気分が落ち込みやすくなるという。私自身も午後3時には暗くなる生活に体が慣れず、眠気のタイミングがおかしくなることがある。そうした中で重要なのが栄養管理で、現地の人はビタミンDなどをサプリで補っている。実際、スーパーには多くのサプリメントが並んでおり、日照不足を補う文化が根付いているのを感じた。また、外の寒さとは対照的に、室内はどこも暖房が効いており、寒さを感じず快適に過ごせるのも印象的だった。窓辺で温かいコーヒーを飲みながら雪景色を眺める時間は、日々の小さな楽しみになっている。寒さの中にも新鮮な発見があり、心身ともにこの環境に少しずつ適応していると感じる。
大学で初雪
海が凍った