Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

米国仏教大学院
2012年10月号 文学部 Y.K

《授業紹介》

・Works of Shinran I デイビッド松本先生 18:30~21:00

親鸞聖人の著書を英語で勉強しています。
参加者の半分以上がドームに住んでいるので、IBSではなく、ドームに先生が来てくださいます。スカイプで参加される遠方の方もいます。先生の講義が中心となり、個人発表のような時間はありません。これまでに『浄土和讃』『高僧和讃』『正像末和讃』『尊号真像銘文』などを勉強しました。そのつど、自分が好きな和讃や、気になる点などについて意見します。

・Psychological Aspects of Buddhism II だいじゃく先生 09:40~12:30

禅宗の僧侶でもあられる女性のだいじゃく先生の授業です。いつも美しい鐘の音とともに、最初と最後に瞑想をします。先生の暖かい人柄と思いやりがにじみ出ているような授業です。仏教の立場からの心理学を学びます。
毎週、英語の論文を80ページあまり読んで、1ページのレポートを提出し、発表します。

・Independent Study デイビッド松本先生

先生と二人で、私の博士論文について話し合う授業です。私の博士論文のテーマは「浄土真宗における宗教的体験の諸相」です。今期は、カトリックのイエズス会に注目して、信仰を深めるためのエクササイズについて調べました。浄土真宗の内観に通じるものがあり、とても興味深いものです。引き続きイエズス会について調べたいと思います。

・religious experiment  G・マーフィー先生(GTU)

イエズス会の神父でもあられるG・マーフィー先生の魅力あふれる授業です。GTUのイエズス会の先生の中では、宗教的体験を深めるならばマーフィー先生が一番、といわれているような先生です。他の授業とはまったく違います。先生の提案される課題にそって、15分間の瞑想の時間を持ち、それについて率直に語り合います。また、アウグスティヌスや、イグナティウス・ロヨラ、ドロシー・デイなどの書物にも触れていきました。


カルチャーショック

・子供たちについて

私は二人の子供を中学校と小学校に行かせています。おかげで子供たちにはさまざまな国の友達ができました。このことは本当に良かったと思っています。子供たちも、日本の考え方・しきたりが全てでないことにとても驚いています。学校の中でもバークレーでは人種差別が見られません。むしろ、差別している人が差別をされます。学校で一番驚いたことは、朝ごはんが必ず出ることです。ぶどうや桃やりんごなどフレッシュな果物と、コーンフレーク、スコーンなどが日替わりで出てきます。おなかが空いたらいつでも食べていいことになっています。これは貧富の差がはげしく、貧しい子は朝ごはんも食べれず学校に来るために、始まったことのようです。また、希望者には給食があります。サラダバーやピザ、スープなどを好きなだけ食べれるようです。これも希望する半分以上の子は、貧困階級で、給食費を払わずに食べさせてもらえるようです。貧富の差がはげしいので、最初から教科書が無いということにも驚きました。


 

自由テーマ

・サンフランシスコ・ブッディストチャーチで法話をしたこと。

私は浄土真宗本願寺派の僧侶として、サンフランシスコ・ブッディストチャーチで法話をさせてもらいました。サンフランシスコ・ブッディストチャーチは、アメリカで一番最初にできた仏教寺院です。当時の日系人達がお金を集めて作られたと言われています。よくできたなあ、と感心するほど、立派な寺院で、内陣の装飾がすばらしいです。その日も50名あまりの方が集まってくださいました。恵心尼・覚信尼の法要でした。私は恵心尼消息をご讃題にあげさせていただき、後生についてお話させてもらいました。自分で書いた仏教4コママンガを使って、分かりやすい話になるように努めました。英語での法話は初めてでしたので、緊張しましたが、終わった後でみなさんに「とても感動した」といっていただき、本当にうれしかったです。次回は日本語での法話をさせていただく予定です。IBSでの勉強とともに、英語の布教も勉強していきたいと思いました。