Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

アリゾナ州立大学
2016年1月号 文学部 Y.Y

①試験、成績について

一つの講義において、試験が3回から4回程度に加えレポートが数回から数十回課せられる場合が平均的だと思います。また、授業内で受けるタイプと個人でウェブ上の二つのタイプがあり、選択式、穴埋め、ショートエッセイという形式がとられていました。(語学等の授業はオーラル試験やプレゼンが加わります)。そのため、学期の全ての講義課題の締め切り、試験の日程と授業の範囲が一目で把握できる表を作り計画的に学習を進めていました。また、どの試験も共通して時間が限られているため、スピーディに問題を解き進めていかなければなりませんでした。

試験勉強に関して、私は一週間前、試験が連続した場合は二日前から開始して、その時点でテキストをほぼ読み終えていられるようにしていました。また、多くの教授がスタデガイドを事前にアップロードしてくださいます。しかし、講義によって、スタディガイドだけでは不十分のときがあります。そのため、スタディガイド、試験範囲のノート、そしてテキストの重要事項を含めて勉強していました。そして、自分専用の試験の計画表を作り、何をどのようにどこまでやるのかということを優先順位をつけてリストアップしていました。また、試験に関して不安なことは教授、TAと話しあい、不明な点を明確にしていました。

試験中に関して、試験問題においてケーススタディの場合、スラングが使われることがあるため、理解が曖昧な際には、試験中に挙手し、質問していました。最初の中間試験が最も緊張し、負荷がかかると思いますが、最初の中間試験の勉強スタイルと結果が全学期を通して影響する場合が多いので、多少試験の範囲内の内容を深めに学習することをお勧めします。そして試験後に試験に合わせ学習法を改善していくとよいと思います。また、レポートは、教授によって、グラマーに関する問題の訂正後に、提出前に内容を添削してくださる場合もあるので、一度聞いてみてもよいかと思います。

覚えなければならない圧倒的な学習範囲を前に、打ちひしがれそうに何度もなりましたが、絶対にあきらめないと自分に言い聞かせながら、限られた時間の中でよりよいの結果を出すようにしています。そして、最終的に全ての講義で留学前に立てた目標を大きく上回る非常によい成績を修めることができて安心しました。また、留学中に結果が見えて一つの自信につながったと思います。

以下は私が利用しているコンテンツです

○weblio(アプリで、電子辞書に載ってない多くの単語がカバーされています)

○Writing Center(Hayden library, HVW, Sonora,WC BA, HAV お勧め順のライティングセンターです)

 

②ネイティブアメリカンの歴史について

毎週、カウンセリング学専攻のアリゾナ州立大学の大学院生でネイティブアメリカンの保留地出身の友人と環境保全学専攻の学部生の友人の3人でランチをしています。そして、心理、カウンセリングについて、ネイティブアメリカンの伝説、歴史や現在抱えている問題、それについての友人の考えについて聞いたり、話し合っています。ナバホ族はアリゾナ州とニューメキシコ州にリザベーションと呼ばれる保留地を持つネイティブアメリカン最大の部族です。また、ナバホという名前はアメリカ政府によってつけられた名前で、ディネ(人という意味)がもともとの名前です。また、日本人は目の小さい人、ドイツ人はヘルメットの人と呼んでいるそうです。

また、自分たちの土地、アイデンティティを剥奪されるトラウマ的な出来事による、世代を超えて抱える心理的問題であるヒストリカルトラウマについて学びました。そのヒストリカルトラウマが原因となり、実際、ドラッグやアルコール依存症が高い割合でネイティブアメリカンの方に起こっています。そのため、しばしば、友人と実際に何が起こったのか、そして今後の展望について話しています。

友人から、友人のお祖母さんは、彼らの文化は劣り、西洋の文化が模範となるべきだというという一方的、強制的な教育を受け、自らの言語を話した際に、非常に残酷な仕打ちをうけたことを聞き、その残虐性に非常にショックをうけ言葉を失いました。ここでは書ききれないですが、メディアからのみでは知り得ない、過去の現実に起こったこと、そしてその出来事に対しての想いを直接聞くことにより、社会におけるマイノリティに対する劣悪な対応に私自身も憤りを感じました。

また、友人から話を聞くことに加え、ネイティブアメリカンに関する資料館、美術館に足を運んだり、夜寝る前に保留地出身者が著者の自叙伝を読む、講演会に赴き質問をする等して継続的に学びを深めています。そして、人との対話を大切にして多角的な視点で物事を考えていきたいと考えます。また、彼らが経験している問題を、アメリカだけの問題として捉えるのではなく、広く歴史から学び、日本も共生社会に向けて、日本が抱える問題の解決に向けて考えていくことが重要だと考えます。

心理学に情熱を傾けて勉強していますが、もうひとつの軸としてネイティブアメリカンについて学ぶことによってより活動範囲が広がり、また社会全体を考える俯瞰的な視点を持つことにつながっていると考えます。写真はトルコ石を使った伝統工芸品、民族衣装、植物から作られる水も運ぶことのできる器です。