Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

RMIT大学
2012年7-8月号 経済学部 O.H

7月からオーストラリアは冬休みに入ります。メルボルンの冬はなかなか寒いです。少しの間でもこの寒さから避難し、またオーストラリアらしいことを体験したいとの思いで、最初の5日間はゴールドコーストへ遊びに行きました。オフシーズンなので、飛行機もホテルも格安です。オフシーズンといってもメルボルンよりはずいぶん暖かいゴールドコースト。常夏の植物や開放的なコテージの部屋に、メルボルンの冬にうんざりしていた僕はとても興奮してしまいました。まず一日目はゴールドコーストの中で最も栄えているサーファースパラダイスを散策。メルボルン仕様の服できた僕は、サーファースパラダイスの人々の短パンにサンダルの服装に少し赤面。さっそく自分も現地でサンダルを購入し、ビーチ気分を満喫です。サーファースパラダイスでは冬にも関わらず沢山の人が泳いだり、サーフィンをしたりしていました。僕にはさすがに泳ぐには寒かったのですが、それでもビーチサイドで日なったぼっこをしながら海を眺めているのは至福の時でした。

二日目はスプリングブルック国立公園のワンディツアー。スプリングブルック国立公園は世界遺産に登録されている森林の一つです。森林は本当に綺麗で、都会暮らしのメルボルン生活に疲れていた僕は、とても癒されました。ここの公園の見どころは美しい自然もありますが、なんといっても土ボタル。土ボタルとはヒカリキノコバエと呼ばれるハエの一種の幼虫で、洞窟の暗闇の中で、青白い光を発している神秘的な虫です。体長わずか数ミリなのですが、いくつもの幼虫が集まって暗闇の中に光を放しているさまは、美しい星空を見上げているかのようです。ここでは詳しく書きませんが、土ボタルはその生態も大変興味深く、オーストラリアに行った際はぜひ一度鑑賞していただきたいです。このように自然をすっかり満喫したゴールドコーストでの休暇。

そして最後はワイルドライフ・サンクチュアリーへ行ってきました。ここはその名のとおりオーストラリアの野生動物を主に飼育している動物、植物園で、オーストラリア固有種の展示と同時に保護も行っています。ここで動物たちが本当に間近で見られたり、実際に触れ合えたりします。例えば僕がはじめに訪れたのはカンガルーのエリア。そこでは横になったり、自由に過ごしているカンガルーのそばによって餌をあげたり、触ったりすることができます。お母さんの袋からでたり入ったりしている赤ちゃんカンガルーも近くでみることができました。またここでは動物たちを抱っこして写真撮影をする時間もあり、人生で初めての大蛇を抱えての記念撮影はドキドキでした。僕がこの動植物園で一番感動したのは、ワイルドバードショーです。このショーではワシやタカといった珍しい野生の鳥から、カラスといった身近なとりまでもが舞台に登場し、様々な能力を披露してくれました。僕が知らなかった鳥の世界を垣間見ることができ、また鳥たちとトレーナとのチームワークは圧巻でした。ここではオーストラリアの生き物たちを体験することができただけでなく、オーストラリアの自然形態を学ぶことができて、本当によかったです。ゴールドコーストでの余暇はメルボルンとは違ったオーストラリアの一面を体験することができました。

この休暇で旅行以外に僕が力を入れたのは、読書です。こちらでは日本ではなかなか手に入ることができない洋書が沢山あります。また日ごろの学生生活では勉強に追われ、中々本を楽しむ時間がないため、これは格好の機会だと思い、時間があれば本を読むようにしました。その中で僕が一番面白いと思ったのは三島由紀夫の仮面の告白の英語版です。日本語を勉強中の僕は今までその本の存在を知らず、日本語で読んだことがなかったのですが、今回このオーストラリアで巡り合え、英語版でもあるくらいなんだから、面白いに違いないと読んでみましたが、実際にとてもユニークな視点、また少し異常ともいえるキャラクターの思想は斬新で面白かったです。また日本で日本語と読み比べてみたいと思いますが、英語でのこの本は真剣だけど、ときどき吹き出してしまうようなユーモアもちりばめられていて、とてもおもしろかったです。

他にも様々なイベントに参加したりと、充実した冬休みを過ごすことができました。この冬休みで帰国してしまった他の国からの留学生も何人かいて少しさびしいですが、また新学期もリフレッシュした新鮮な気持ちで留学生活に挑みたいと思います。