①授業紹介
以前9月号で授業選択についてお伝えしましたが、今回は私が実際に履修している授業について詳しくお伝えしようと思います。私は秋セメスターでは 9月にSwedish Culture, Leisure and Sports、10月にInternational law and human rights、11月にPerspective on Contemporary Illneses、12月にTransformation of the World Economyの授業を選択しました。
9月のSwedish Culture, Leisure and Sportsは主にスウェーデンにおけるスポーツの文化について学びました。授業は座学形式ではなく、Vaxjo内の森でのハイキングや湖でのカヌー、フロアボールやアイスホッケーなどのスポーツを実際に体験してみるという形式のものがほとんどでした。そのため日々の予習や復習の必要がほとんどなく、この授業の期間中は半ば夏休みの延長線上にいるような感覚で日本との違いに初めは少し戸惑いました。しかし、9月は留学1か月目で新たな環境に慣れながらの授業になるのでこのゆったりとした授業形式は個人的にとてもありがたかったです。試験は1300字以内のレポート2つと5分程度のプレゼンテーションでした。どちらも初めてで分からないことだらけでしたが、この授業は交換留学生向けの授業で教授もそのことに関しては十分に理解してくれているので最善を尽くせば単位を落とすようなことはないと思います。ただ、授業がキャンパス外で行われることが多いためアイスリンクや森まで自分で行かなければならなかったことが少し大変でしたが、9月はとても暖かくスウェーデンでは貴重な天気の良い日が続くのでこの時期にしかできないレジャーやスポーツを体験できるという面でこの授業はおすすめです。
10月のInternational law and human rightsでは国際法の歴史や仕組みから始まり、戦争は正当であるか否か、人権の保証と地域の関連性はどうかなどについて学びました。この授業は9月とは打って変わりとても大変でした。まずこの授業は交換留学生だけでなく正規の学生にも開講されていたため受講者の約8割が正規の学生で、授業の内容や教授に対する質問、グループワークでの話し合いなど全てが桁違いに難しかったです。また試験は2度のセミナーと約4000字のレポートだったのですがこの試験が何より大変でした。まずセミナーに関して、セミナーは多くの授業で行われている試験方法の1つでセミナーにも様々なタイプがあるのですが、この授業はディスカッション形式のセミナーでした。グループでのディスカッションであればまだよかったのですが、この授業では完全個人のディスカッション形式で行われ、10人程度の学生が向かい合って座りあらかじめ与えられたテーマに沿って自分の考えを自由に挙手して発言していくというものでした。私も自分の考えを入念に準備して臨みましたが、まずみんなが何を議論しているのか内容が聞き取れない上に、誰かが発言をするたびに議論の内容が180度変わるためその場で自分の意見を考えて、また誰かが発言して内容が変わってしまう前に考えた意見を発言する必要がありました。当然私の英語力では全くついていけず、最後に教授に促されて事前に準備してきた意見を伝えることでなんとかセミナーを終えました。さらにこのセミナーが終わった後にも日本語で約1万字に相当するレポートを書かなければならず本当に大変でした。年によって試験方法や授業の難易度は変わると思うので一概には言えませんが、国際法や人権について学びたいという絶対的な意志がない限りはこの授業を選択することはあまりおすすめしません。
11月と12月の授業に関してはまた機会があればお伝えしようと思います。
Swedish Culture, Leisure and Sports の授業の様子
② ESNのLapland旅行について
今回の自由テーマではESN主催で行われたLapland旅行についてお伝えしたいと思います。ESNとは留学生をサポートする国際的な学生団体で日常的にパーティー等のイベントを企画してくれます。このLapland旅行は数ある企画の中の1つかつ最も大きなイベントで100人近くに及ぶ多くの留学生が参加します。Laplandにはフィンランドとスウェーデンの2つの選択肢があり、自分の行きたいほうのチケットを9月から10月あたりにかけてオンラインで購入します。値段はどのアクティビティを選ぶかによって変わります。例えば私はフィンランドのLaplandに行ったのですがフィンランドではサンタクロース村への訪問はマストでその他のアクティビティを体験したい場合は追加で選んでお金を払う必要があります。私は犬ぞり、ヘルシンキツアー、ノルウェーの北極海へのツアーを選択して全部で約10万円でした。スキーやスノーシューなど他にも色々なアクティビティがありますが先着順なので早めの購入をおすすめします。旅行自体は11月21日から28日までの約1週間でした。21日の早朝にバスで寮からストックホルムに向かいそこからフェリーで一晩過ごしてヘルシンキに到着、その日のうちにフィンランド北部のLaplandへバスで行きます。ただこのフェリーのキャビンとバスが信じられないくらい狭く、それぞれで一晩過ごすのはなかなか過酷でした。23日から27日までは各自選択したアクティビティを体験しつつLeviという場所のコテージにあらかじめ決めたメンバーで宿泊しました。私は5人のイタリア人の女の子たちと同じコテージに泊まりました。食事は含まれていないので途中で寄ってもらうスーパーで材料を買ってみんなで料理をする必要があります。27日にチェックアウトしてからは行きと同じ手段で寮まで帰ってくるというのがこの旅行の大体の流れです。
私は先輩方のマンスリーレポートを見てこの旅行について知り、留学前から参加を決めていました。しかし旅行についてはあまり詳しく知らないまま、オリエンテーションで会った1人のイタリア人の子と一緒に過ごそうとだけ話して勢いのままに参加しました。旅行中の約1週間はその子を含めた男女の11人のイタリア人たちと一緒に過ごし、その中で会ったことがあったのは2人だけという状況でしたが、みんなとても明るくて優しくて本当にいい人たちばかりでした。あまり英語が得意でない人もいたのでイタリア語での会話も多かったですが、彼らの行動や表情から言葉を介さなくても伝わる優しさがあることを肌で感じた瞬間でした。個人的には事前に一緒に行く友達を見つけてアクティビティやコテージ、バスの座席等をある程度合わせておくことをおすすめしますが、そうでなくても楽しむことができるし、新たな出会いのきっかけにもなります。実際一緒に旅行したイタリア人たちとは旅行後の現在でも会うほどの仲になりました。時間もお金も体力も必要なこの旅行ですが、素敵な出会いと思い出のきっかけとなる良い機会だと思うのでぜひ参加を検討してみてください。
犬ぞり体験とフィンランドで見たオーロラ