Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2025年3月号 国際学部 R.Y

1.カルチャーショックについて

 UEFに集まる学生はヨーロッパはもちろん、アジア・南北アメリカ大陸・アフリカなど世界中の国々にわたります。よってキャンパス内は非常に国際色豊かであり、自分自身、日々多くの文化に触れる刺激的な生活を送ることができています。もちろん海外生活となるとカルチャーショックは付き物ですが、一日本人として今日まで、この多文化社会で私の見たもの・感じたものに受け入れ難いものはありませんでした。

 私が考えるに、日本との一番の違いは生活スタイルだと思います。24時間営業の店が全くもってないことは不便に感じるかもしれませんが、自分や家族との時間を一番に大切とした考え方に、今一度私は非常に大きな好感を持つことができました。そのように、日々の生活にメリハリがあることからはなにか一体感のようなものを感じたとともに、改めて時間は有限であることを考えさせられるきっかけとなりました。

 生活する中で、日本に取り入れて欲しい部分はたくさん感じています。中でも、子供たちの遊ぶ場が豊富なことは真っ先に浮かびます。この留学、今日までを振り返ればかつてないほど多くのアクティビティを体験してきました。国全体となってそのような場を提供する姿勢、北欧諸国がなぜ教育の最先端を走ると言われているのか、なにか通ずるものを実感した気がします。 

 また、ペットボトルや空き缶を換金できることも見放せません。これほどフィンランドの街がクリーンに保たれているのには、そのような工夫が合わさった結果によるものだと大いに感じています。

 楽しみと同時に不安もあった海外生活でしたが、これまでのところ非常に順応できていると自分でも感じています。それには異文化への敬意の念を決して忘れず、常に寛大な心を持っているからであります。時が経つにつれ、私の中では文化に触れることへの楽しさ・嬉しさだけが増す一方でした。

近くの公園で野球

 

2.生活の変化について

 日照時間の関係から、夏と冬では生活スタイルが一気に変わります。これには春先から秋終盤にかけてのサマータイムの有無も大きく関わってきます。

 日照時間の長い夏場は、午後21時を回っても外は依然として明るさを保っています。そのため、日中と比べて人出もさほど変わらない印象を受けます。実際、私自身も友達を誘い近所の公園でバスケをしたり野球をしたりと、体を動かすことに明け暮れていました。また、天候も比較的安定しているため、メンタル的にも余裕を持って生活することができます。そんな日々を過ごしていたせいか、なんだか小学生の頃に戻ったような懐かしさに浸ることができました。

 反対に冬の日照時間には驚かされました。ピーク時には11時頃に日の出、13時頃に日の入りという期間が続きました。加えて天候も不安定なため、久しぶりに晴れた日には毎回大きな感動に包まれていました。また、気温も夏とは打って変わって基本マイナスの世界に入ります。体感温度ですが、マイナス30℃を超えた日もありました。一貫して冴えない天気の多い冬場でしたが、幸いにもそれがメンタル的な支障に繋がることはありませんでした。しかしながら、日光を浴びることの大切さは大いに実感しました。ただそれ以上に、日本では全く触れることのなかった一面雪景色の眺望には胸が熱くなりました。まさに異世界でした。

 フィンランドでの生活、夏と冬を通して時間感覚が狂わされることはありましたが、日本では経験不可能な魅力が詰まっていることも確かでした。特に3月、4月、9月はオーロラのシーズンです。念願であったオーロラを初めて見たときの感動、一生忘れることはないでしょう。これほど大自然に囲まれた生活、今があたりまえではないことを噛み締め、引き続き生活したいと思います。

深夜2:00の春の空