Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

チュラロンコン大学
2025年3月号 国際学部 Y.S

カルチャーショックについて

3月28日、マグニチュード7.7を記録する大地震がミャンマーで発生しました。ゆっくりと大きく揺れる典型的な長周期地震動であり、ミャンマーから約1000km離れたバンコクでも、建設途中のビルが倒壊するなどの被害がありました。

地震があったとき、私はショッピングモールの中のカフェにいました。揺れ始めは目眩か何かかと思ったのですが、次第に店内にあったガラス戸が大きく揺れ出し、「これは地震だ、しかもとても大きいやつだ」と、パニックになった客の山に埋もれつつ外へでました。その後の数時間は隣接の公園で呆然となったり、繋がらない携帯で親や学校と連絡を取ったりしました。

今回の地震で痛感したことは、タイと日本は違うということです。建物も人も全てが違います。建物は日本ほどの耐震性を備えておらず、人は「おはしも(おかしも)」を知りません。いまいる建物が崩れるかもしれないと考えながら、押し合いへし合い非常階段へ向かったことで、「年1以上で避難訓練をしていても、パニックに巻き込まれたら自分の身を守るのは難しいのでは」と怖くなりました。

また伝聞にはなりますが、今回の地震は100年に1度レベルの地震だと言われていたりします。(実際、タイでは2000年以降Mw 6.5以上の地震は発生しておらず、Mw 5.0以上も4回のみでかつ内3回は北部の国境付近で発生)そしてそれを「それならあと100年は大丈夫だね」と捉える人もいるようで、そこもまた日本とは違うなと思いました。

また、パニックに陥ると判断力が落ちる、ということも今回の地震で実感しました。非常時に何を置いて何を持って行くか、というのは瞬時にはなかなか判断できないものです。だからこそ防災セットの用意をしておくことや、物を減らして場所や量を把握しておくことの必要性を感じました。

 

最後のImmigration Division 1

3月になり、留学期間にも終わりが見えてきました。一度終わりを意識すると「最後の」という枕詞がついて回るようになってしまい、何をするにも感傷的になってしまうようになりました。新生活の始めようとするとさまざまな手間がかかるように、一度始めた生活を終わらせるのにも何かと手間がかかります。増えた荷物を減らし、帰国便を手配し、その傍らで勉強も続け、頭はパンク寸前でした。タスクは溜めずに早いうちから1つずつ片付けなければダメだ、と切羽詰まってから気づきました。

やらなければいけない数々のタスクのうちの1つに「ビザのキャンセル」があります。期限が来ればビザは切れるのだからその前に帰国すればいいだけじゃないか、と思わないこともないのですがそうはいきません。一度教育ビザを取得すると、ビザをキャンセルしない限りは期限が切れても教育目的での入国だとみなされるようで、旅行などで再訪したときに何かとめんどくさいことになるようです。キャンセル申請に必要な書類は学部で用意してもらえて、費用もかからないのでやってしまうに越したことはないでしょう。

キャンセル申請はほかのビザ関連の手続きと同様、チェーンワッタナにあるImmigration Division 1で行います。12時直前に行ったため1時間のランチ休憩を挟みましたが、書類を提出してさほど待たずにキャンセルのスタンプが押されたパスポートを受け取ることができました。

バイクに跨りどんどん遠ざかっていく白い建物を傍目で見て、「これが最後のImmigration Division 1か」と、手続きを終えた開放感を感じると同時に少しセンチメンタル気持ちにもなりました。