①授業紹介
バルセロナ自治大学には経済学部、文学部、自然科学部など様々な学部がありますが、交換留学生である私は現在翻訳通訳学部という学部に所属しています。この学部では留学生向けに主に言語をはじめとした非常に多くの授業が開講されており、その中には日本語の授業も含まれています(ちなみに日本人学生でも日本語の授業を受ける、ということはできます)。私が受けているのは英語やスペイン語文学という授業などです。
英語の授業は教科書を購入し毎回それに沿った授業内容となるのですが、たまにプロジェクターを用いて教科書とは別の問題を解くという流れになることもあります。授業は当然ながらすべて英語で進められますが、教師が説明で聞き取りにくかった部分や理解できなかった部分は無いか生徒に質問するため授業の進行スピードは想像よりは遅めに感じました(それでも追いつくのは大変ですが)。12月にはグループに分かれて英語で討論を行ったり教科書内容の理解度テストを行う予定ですので、私含め生徒は準備をしっかりとしなくてはいけません。
スペイン語文学の授業は主に中世期のスペインにおける文学作品の歴史をたどり、その過程で文学界がどのように変化してきたかを学ぶ授業です。こちらも教科書を購入し、内容に沿って授業が進むというオーソドックスなスタイルです。授業はスペイン語で進められ、またかなり授業速度が速いのでこちらに関してはもともとスペイン語にかなり自信がないと厳しいかもしれません。
②バルセロナで話されている言語について
バルセロナはスペインのカタルーニャという州に属する都市です。このカタルーニャ州では何百年も前からカタルーニャ語という州独自の地方言語(日本における方言と異なり、完全に独立した一つの言語)が使われており、州政府も州の公用語としてカタルーニャ語を定めています。これだけ聞くとスペイン語でなくカタルーニャ語を話せなければバルセロナの人々と会話することはできないかのように思ってしまいがちですが、実際には州ではカタルーニャ語だけでなくスペイン語も国の方針で義務教育の段階で教えることが義務付けられているため、バルセロナの町の人々にはスペイン語での会話もしっかり通用します。
また英語に関してもバルセロナは観光客が多いことから都市の中心地、特にホテルやレストランといった施設ではスペイン語と同じ程度に通じます。しかし中心地から少し離れたところにある場所、例えば私が現在住んでいるBellateraという町はバルセロナの外れともいえる少し閑散とした地域なのですが、こうしたところではお店などで店員に英語で話しかけると「英語ではなくスペイン語で話してほしい」という意思表示をされることがたまにあります。バルセロナで生活する際は最低でもお店での会話に困らない程度にはスペイン語を勉強することが大事だということがうかがえますね。