ドイツでの生活も半年を過ぎ確実にこちらの生活に馴染んでいる現在、カルチャーショックを感じる事は特にありません。渡航してきた当初はいろいろ文化の相違に驚いたり感心したりしていたと思うのですが、それも半年前の出来事でありそれぞれを具体的に思い出すには少し苦労します。渡航以来、簡単な日記をつけているのですが目ぼしい話題は記されておらず、最近の分に至っては次の旅行の計画のメモや先日見た映画の感想の落書きでした。三日坊主が基本である私にしてみれば内容が何であるにせよ、日々の徒然を一つの冊子に書き記す事がある程度続いているというのは評価したいです。
ただ最近カルチャーショックを感じたことが一つありました。大学の講義の後は教授に拍手を送るのが通例であることです。最初、講義終了と同時に背後左右前方から得体の知れない大きな音が一斉に鳴り響いたので、驚きました。手のひらを打つ一般的な拍手である場合と机をノックする場合の二種類あります。他の学生の真似をして私も講義終わりにノックするのですが、なかなかいい音が出なくて苦労しています。何かコツがあるのかもしれません。講義の終盤になると学生たちが身辺整理をしだし、手を構えます。休み時間が待ちきれず、早く終わらせてくれと物言わぬ抗議をするのはどこの国の学生も同じようです。
自由テーマ:バイエルンチケットでの旅行2
フュッセンではノイシュバンシュタイン城に想像をはるかに超える長時間いたらしく、他のお城や見学スポットに行くことができませんでした。それどころか城を出ようとしてバス停に行けば、次のバスが最終便で危うくホテルまでの足を失うところでした。二日目からはミュンヘンのオクトーバーフェストに行きました。テレージエンヴィーゼの広場に移動遊園地とビール醸造所が出店するテントが設置されます。ジェットコースターや観覧車、お化け屋敷のようなものもあり、ビールのお祭りですが子供も大人も楽しめます。何千人も収容できるテントはテントというよりホールのようで、人と音楽で溢れていました。席について注文しなければならないので、相席は否めません。私は相席客と会話を楽しんだり、一緒にフェストカペレに合わせて歌ったりしました。夜はミュンヘン市役所の仕掛けを眺めて、電車で乗りあった人とおやすみの挨拶を交わしました。自分でも驚くほど人とたくさん喋っていたように思います。我ながら感心しますが、お酒の力を借りないと満足にしゃべれない自分が情けなくもあります。ミュンヘンは友好的な人が多く、目が合うととびきりの笑顔で応えてくれるのが印象的でした。
南ドイツは非常に寒かったです。軽いジャケットを着て行ったのですがそれでも寒く、マフラーが欲しいくらいでした。会場に向かう駅で震えていると、同様に会場へ向かう人に、昼になれば気温は上がるしビールを飲めば大丈夫だと励ましてもらいました。実際フェストで群衆に揉まれていれば体感温度は暑い位になるのでほぼ一日中フェスト会場にいました。どうやらバイエルンは10月下旬には雪が降ったようで、エッセンとは気候がずいぶん違うようです。