【この留学を振り返って】
私がドイツに来て空港でバディと合流し、入寮し、Wi-Fiの設定に苦しんでいた四月の日が昨日のように感じます。よくある安易な表現ですが、本当にこの言葉がピッタリ、しっくりきます。最初の数か月はバディや周りの日本人、ドイツの優しい方たちに助けられっぱなしで一人で成し遂げたことなんてないのではないかと思うぐらいでした。買い物や外食をすることも怖く、外もなるべく歩きたくない、部屋から出たくない、部屋から見える外国人や聞こえるドイツ語などの外国語も見たくも聞きたくもないような状況でした。それどもバディや日本語を学んでいるドイツ人とドイツ語や日本語で話しているうちにそれらの不安が徐々に取り除かれました。
ドイツ語は入国したときからいきなり壁にぶつかり挫折したような状況でしたが、A-2からB-1まで上がることができました。入国当時より言葉を理解できるようになりました。しかし、語学よりも自分の内気で人見知りな性格が緩和され、以前より度胸と行動力が身についたと実感しています。これは自分にとって何よりも大きなことだと思っていますし、そもそもの留学中の目標の一つだったのでうれしいです。
また、この一年振り返ると、どんな場面でもドイツでできた友達たちが思い浮かびます。一人旅も好きでしましたが、ドイツで出会えた人たちが浮かぶので、かけがえのない存在だと感じています。この一年は自分にとって大切な経験で人生のターニングポイントだと思うくらいの衝撃、影響をうけることができました。このドイツ留学することに勇気を出して決断出来てよかったと思います。
【帰国後どう留学経験を活かす予定か】
帰国後は学んだドイツ語を活かして仕事やグローバルに活動したいと思っていましたし、そう言いたいところですがそうは思わなくなりました。これは自分にとってネガティブなことではなくポジティブなことです。もともとはそのつもりで交換留学に臨んでいました。留学前の私の価値観はドイツや海外にむいていましたが、留学で得た経験で変わった私の価値観は日本に向いています。留学中に私が所属しているゼミは、「ドイツ語圏の国の文化を研究し、そこからまた外から日本を見る」というテーマだったことを思い出しました。それからドイツにいながらドイツの良いところ悪いところ、日本の良いところ悪いところを意識していました。経済や働き方、また自分の研究テーマであるペット事情などドイツの良いところを日本にも導入できることはないかと模索したいと考えています。まずは、研究テーマであるペット事情についての論文に活かしたいなと思います。
また、これから始まる就職活動では今までの自分にはなかった度胸と行動力を活かしたいと考えています。日本では今働き方改革という言葉をよく聞くので、ドイツの働き方から何かヒントを得て働く人にも優しい会社、社会づくりができればいいなと思います。