Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

デュースブルグエッセン大学
2023年5月号 文学部 H.U

①環境について(大学施設/サービス、住居、街並み等)

 大学の施設自体には日本との大きな違いを感じなかったが、サービスやシステムにおいては異なった点もあった。まず、私がとっているドイツ語の授業では、教科書と問題集は完全にデジタルになっており、パソコン一つで完結するようになっている。そのデジタルブックにはリスニング・スピーキング問題も含まれていて、非常に便利である。

また、思っていたよりもオンライン授業が多い。コロナが落ち着いてきた頃に、履修していた講義が全て対面授業になった龍谷大学とは違っていたので、そこの違いに少し驚いた。

 次に、Duisburgについて述べようと思う。

 正直、Duisburgは綺麗な街とは言い難い。道路にはタバコの吸い殻や吐き捨てられたガムなどが落ちていることが多いからだ。それを見るたびに、私が住んでいた日本の街は綺麗であったことに気づく。また、バスは頻繁に遅れるし、電車が大幅に遅延したり突然ダイヤから消えたりもするため、予定がある日は早め早めに行動することが求められる。

 もちろん、Duisburgの好きな点もある。それは、近くに公園や山があることと、都市に近い便利な街であるということだ。アジア料理を取り扱う料理店やスーパーなどが多いDüsseldorfへも電車で二十分ほどで行くことができるので、必要な人にとってはありがたい立地ではないだろうか。

②カフェ・食堂のメニューについて

 デュースブルク・エッセン大学のカフェ・食堂には、ヴィーガン向けの料理がある。以前ベジタリアンのドイツ人と話した際に龍谷大学の食堂のメニューを検索したところ、そのような料理は無かった。私はベジタリアンでもヴィーガンでもないため、三年も龍谷大学に在学して一度も気にしたことがなかったが、食べられる料理がほとんど無いというのは心地よいものではないだろう。

 町中のレストラン・スーパーなどを見ていても、ドイツではヴィーガンがかなり一般的な考えとして受け入れられているのが分かる。ヴィーガンの人でも食べられる食品には、必ず「Vegan」というマークが書かれている。いちいち成分表を見なくてもどれを買えばよいのか分かるのは便利である。またYouTubeの広告を見ていても、商品のアピールポイントの一つとして認識されているように感じる。

日本では肉・魚・卵料理が多く、なかなかベジタリアン・ヴィーガンとして生活するのは難しいように思われる。それでも、この両者の考え方を持つ人々の存在感はますます大きくなっていくだろうから、日本でも彼らに寄り添ったシステムを導入してみてもいいのではないかと考えさせられた。