【試験について】
東フィンランド大学の講義の評価方法としては、大まかに分けて講義を受けたのちエッセイ又はプレゼン、あるいは最後に試験を受けて成績がつきますが、交換留学の前半期、自分は試験で評価される講義を取っていなかったため、友人などから聞いた話を解釈します。
講義の分野、先生などによって異なってくると思いますが、多くは講義の内容を踏まえた上で自身の考えを組み込む、自由なテスト形式であるように思います。日本の大学と形式的にはあまり変わらないと言えるかも知れません。言語の授業であるなら講義の内容のみが重視されてきます。難易度は勿論、その講義が一般的なグレードなのか、それとも専門的なグレードなのかによって異なってくると思います。
また、こちらの大学はリテイク、再試験を数回受けられることが普通のようです。「学生の意志」を尊重してくれる教授が多く、仮に数回のリテイクに受からなかったとしても、講義についての内容を踏まえ自身でエッセイを書き免じてもらうなど、救済措置が多く見受けられます。
どのグレードの講義かには因るとは前述しましたが、総じて何一つ書けない程難しい試験の例は、今のところ聞いたことがありません。日頃の講義で自分が思ったことなどをメモするなど、普段から自身の疑問を考えておけば、過度に苦しむ必要はないと思います。
【他国から自国をみる】
日本のバレンタインと言えば、お菓子会社の各メーカーが目まぐるしく押し出てくる期間ですが、フィンランドにおいてはそんなことはなく、また「好いている人」にお菓子をあげる習慣もないそうです。自分の場合、フラットメイトがお菓子を焼いてくれたため、それを食べながら世間話をしたり、自身でもちょっとした甘味を作ってみたりと、非常に細やかなバレンタインデーになりました。
2月半ばには、中国、あるいは韓国にとっての旧正月がありました。二月にはいり、中国人や韓国人と話すとき、「日本は旧正月はないのか」、「日本で一番大きな祝日は何だ」といった類が、多く話題にのぼりました。クリスマスは名目は打ってあるものの祝日ではなかったり、祝日はあれど本来の意味を以て祝っているかどうか疑問が残る日本であるため、自信をもっては応えられませんでした。
日本には、二月には大きな催しとしては節分があります。Japanese dinnerと称して、なんちゃって恵方巻きを交えた多くの日本料理を作り、パーティーをしました。日本文化を他国の人々に教える時は、最低限の背景知識は必要です。もっとも、自国のことなのだから知っていて当然なのですが、よくよく考えると自身の国の文化的な部分の根本はまったく分かっていないのではないかと、他国の友達に「これはなぜ?」と聞かれた時に自覚することも少なくありません。
他国から自分、あるいは自国を見るにあたって、自身が稚拙であることを再認識します。留学生活の残りは多くはありませんが、分からないなりに物怖じしない態度をもっと身に付け、帰国したいと思っています。
(写真はフィンランドにおける”成人式”のようなもの。高校三年生が全ての講義を終えた時に舞踏する)