Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

東フィンランド大学
2024年10月号 国際学部 R.Y

1.環境について

 まず第一に、フィンランドはこれ以上になく空気が澄みに澄んでいます。見渡せばたくさんの湖、地続きに連なる針葉樹林と、自然に恵まれているといえばそうですが、それを踏まえた上でも人工物との共存が非常に上手くできていると感じます。それは比較的建物が建ち並ぶ町の中心部へ出向いても、私たちはどことなく開放感を感じ、なにか特別感を覚えます。今でこそこの澄みきった空気に慣れてしまいましたが、その点日本に帰った時との違いがひとつの楽しみとなりました。

澄んだ空気

 そのような雄大な自然を持つ土地柄、京都が古都の景観を守るように、フィンランドの街づくりにもそのような調和を重んじる特徴が感じられます。そのため高層ビルなどもちろんありません。大体同じ高さほどの家が建ち並んでいます。これはヨエンスーだけでなく、首都のヘルシンキについても近しいことが言えると思います。色についても白を基調としたものや、レンガチックに造られたものがよく目に入ります。加えて、雪が降る冬になるとまた違う味が出ることは言うまでもありません。まさに黄金比かのように保持されたこのような景観には飽きる理由など見つかるはずもなく、目は保養され続けています。

 私のアパートは学校のある町の中心部から徒歩約1時間と少し離れているため、周りにはもちろん森林が広がっています。しかし、アパートの玄関を開け、踏み出すと同時に吸う一呼吸目にはいつも研ぎ澄まされます。それはほんの一瞬に過ぎませんが、気付けば日々の生活を覗いても大切な日課となっていました。

念願のオーロラ

 

2.人との関わりについて

 前述の通り環境については少しお伝えできましたが、周りとの人間関係にまで視点を広げ、より深堀りをさせていただきます。この留学も早々として2ヶ月間が経過しましたが、人との関わり合いは濃いものだったと思います。

 まずはルームメイトですが、私はグアテマラ人とチェコ人との3人でシェア生活をしています。これは現在もあまり変わりませんが、アパート内で彼らとは基本会わない日が多いです。会ったとしても、特に留学開始の9月当初は軽くハイとしか言わないほどで、会話と言うにもはばかられる程度のものでした。しかし、今ではまさに兄弟のように自然と言葉数も多くなってきています。食事やイベント行事など、お互いに、ことあれば共有する関係性になってきています。ここで改めて実感するのは、積極的に人と絡みにいくことにどれだけの意味があるのかです。イベント行事もそうですが、幸いにも私たちのアパートの近くにBBQ場がいくつかあるため、この2ヶ月間は毎週のように開催していました。ルームメイトに限らず、他の海外の友達もとにかく誘いました。新たな友達ができたとしても、1回きりの交流で終わってしまうのはやはり非常にもったいなく感じます。加えて誘われて嫌な思いになることは特別な理由がない限りまずありません。この積極性が、このまま日本帰国後にも生かせたら間違いなくより意味をなすことと思います。

BBQの様子

 また、東フィンランド大学(UEF)は日本人留学生が比較的多いと感じます。そのため、しばしば日本人だけで行動することもあります。実際、これは大きな安心感へと繋がっています。とにかく人との繋がりは大切にしたいところです。

 その他、日本といえばサークルが交流の場として一般的ですが、UEFにもスポーツをはじめ日本好きたちが集まる日本語クラブ的な存在もあります。興味があればとりあえず足を運んでみることの重要性、再三お伝えしていますが何にも変え難いものです。それ故、私の毎日は刺激的な日々となっています。

町の中心部にあるラーメン屋さん