Center for the Promotion of Global Education

グローバル教育推進センター交換留学マンスリーレポート

フォンティス応用科学大学
2025年 3月号 国際学部 M.K

① カルチャーショックについて

オランダでの生活を通して、いくつかのカルチャーショックを経験しました。特に、自転車文化、ワークライフバランス、そして窓の文化に関しては、日本との大きな違いを感じました。

まず、オランダの自転車文化には驚かされました。オランダでは自転車が主な交通手段であり、街の至る所に専用の自転車道が整備されています。歩道と自転車道がしっかり分かれているため、歩行者が誤って自転車道を歩くと、自転車に乗っている人からベルを鳴らされることがよくあります。最初はその音に驚きましたが、オランダでは当たり前のマナーであり、むしろ歩行者が気をつけるべきなのだと理解しました。また、自転車のスピードも速く、日本のようにゆっくり走る人は少ないため、慣れるまで緊張することもありました。

また、オランダのワークライフバランスの徹底ぶりにも驚きました。オランダでは仕事や勉強の時間とプライベートの時間をはっきり分ける傾向が強く、遅くまで働くことはほとんどありません。大学で自習をしていたとき、19時頃になってふと周りを見渡すと、自分以外誰もいなくなっていたことがありました。日本の大学では夜遅くまで勉強している学生も多いため、その違いに驚きました。オランダでは「効率よく学び、効率よく休む」ことが重視されており、遅くまで残って勉強することはあまり推奨されないのかもしれません。

最後に、オランダの窓の文化にも強いカルチャーショックを受けました。住んでいる家や大学の建物には大きな窓しかなく、日本でよく見かけるブラインドやカーテンがほとんどありませんでした。オランダでは「隠し事をしない」という文化があり、家の中が見えても気にしない人が多いと聞きました。しかし、日本ではプライバシーを重視するため、家の中を外から見られることに抵抗を感じる人が多いと思います。最初は落ち着かなかったのですが、オランダでは当たり前のことなので、徐々に気にならなくなりました。それでも、日本のようにブラインドやカーテンで外との境界を作る文化が懐かしく感じることがあります。

このように、オランダには日本とは異なる文化が多く存在し、それぞれに驚きや戸惑いを感じました。しかし、どの文化も背景には合理性があり、慣れることでその良さも理解できるようになりました。オランダでの経験を通して、日本の当たり前が必ずしも世界の当たり前ではないことを実感し、異文化に対する柔軟な考え方を持つことの大切さを学びました。

 

② オランダで見た日本の風物詩

春になると、日本ではどこでも桜が咲き、花見を楽しむのが風物詩ですが、オランダでも桜を見ることができました。特に、住んでいるアイントホーフェンで桜の木を見つけたときは驚きとともに嬉しさを感じました。異国の地で日本の春を感じることができるとは思っていなかったからです。

では、なぜオランダのアイントホーフェンで桜を見ることができたのか?

疑問に思ったので調べてみました。

実は、オランダにはいくつかの場所に日本の桜が植えられていて、アムステルダム近郊のアムステルフェーンには、日本とオランダの友好を記念して寄贈された桜が約400本植えられた「桜公園(Kersenbloesempark)」があるようです。アイントホーフェンにある桜も、おそらく同様の経緯で植えられたものか、もしくは観賞用として導入されたものかもしれません。

桜の原産地は主にアジアで、日本や中国、韓国などに自生しています。

特に、日本では桜が文化や季節の象徴として深く根付いており、多くの品種が育てられてきました。オランダのようなヨーロッパの国々にも、日本からの贈り物や庭園の装飾目的で桜が導入されることがあり、その結果、春になると桜が咲く風景を見ることができるのです。

アイントホーフェンの桜を見たとき、日本の春を思い出し、懐かしい気持ちになりました。遠く離れた場所でも、日本の風景を感じることができるのは、とても特別な体験でした。