Labas!
このころになると、リトアニア愛が日々止まることなく増していく毎日を過ごしています。リトアニアへの留学を決めた理由を友人へ聞くと、“物価が安いから”や“未知のバルト三国に興味があるから”などが大半の回答でした。さて、リトアニアという国を聞いて、あなたは何を浮かべますか?確かに、この小さな国は日本ではマイナーでなじみのない国ではあります。しかし、この国を知りたいと心に決め留学を決意してから今日まで、そのリトアニアの穏やかな雰囲気、美しい街並みや自然、親切な人々、国や伝統への愛を忘れない人々の思い、そして占領と独立を繰り返した複雑な歴史に魅了され、リトアニアが私にとって唯一無二の存在になりました。実際に住んでからわかるその土地や社会の良さに気付く、これが留学で得る重要な経験の一つであり、今後の人生を動かす何かのきっかけになるかもしれません!
さて今回は、“カルチャーショック” 及び ”絶対に見逃せないリトアニアのイベント” について紹介していきます。
まず初めに、日本の当たり前とは大きく異なったリトアニアとヨーロッパ全体でのカルチャーショック(文化や常識の違い)についてお話していきます。
1、飲食店でのお水は有料(水道水以外お水は無料ではありません)
2、トイレも有料(公共のトイレはほとんどお金が必要です。現金のみ対応な場所も。)
3、トイレットペーパーを便器の中に捨てず、横のボックスにすてる
4、寮のトイレやシャワーは男女混合(全ての場合ではありませんが、私の大学寮のいくつかのケ―でそれが当てはまっています。)
5、リトアニアではお酒の購入は20時まで、日曜日は15時までのみ。(ソ連支配下のアルコール依存症の課題が関係してます。)
6、他人同士での小銭やポイントカードの貸し借りが普通に行われる。
7、レストランやカフェでの会計はテーブルで行われる。(レジまでいかなくて大丈夫です)
8、ペットボトルのキャップは、蓋を開けてもボトルから外れないような仕組みに。(環境を考えた対策)
9、もちろん、自動販売機やコンビニはありません。(コンビニらしき店はありますが24時間営業ではないですし、自動販売機は街中で見かけたことがありません。)
10、卵の賞味期限がとても長い(購入日から一か月ほど、というのも日本の卵のように安全ではなく加熱することを前提として売られています。また、購入まえに卵にひびが入っていないか確認しましょう!)
11、リトアニアの野菜や果物が激安(特に、ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ、りんご、スイカはサービスプライス。)そして、チーズの種類と量が日本の数倍。
12、ヨーロッパやアメリカでは、日本と違って恋愛における告白文化がない。代わりに“ディスカッション”を通してカップルを築いていく。
13、リトアニアでは、車は歩行者にとっても親切。(横断歩道を渡る際、運転者は必ずと言っていいほど止まってくれる。そして結構前の段階から減速する。)
14、いくつかのヨーロッパ諸国では、歩行者にとって信号無視横断は当たり前。(特に、イギリスやドイツでは、人々は堂々と赤信号中に横断歩道を渡ります。)
15、スーパーでは、小さくカットされた牛肉や豚肉がほとんどない。(カレーや焼き肉に必須なお肉が中々見つかりません)
16、ヨーロッパでは路上での喫煙が通常。(場所によっては禁止区域も)
次に、6月に開催された、リトアニアの伝統で溢れたステキな行事について紹介します。
夏至祭(MIDSUMMER) 6月23-24にかけ、リトアニアでは夏至を祝うお祭りが開催されました。夏至はリトアニア語でヨニネスと呼ばれ、キリスト教以前の自然崇拝の時代に起源をもつ非常に伝統的なお祭りです。このお祭りは、太陽やその恵に感謝し、秋の収穫を祈るためのお祭りでもあり、夜通し大きな焚火を囲み多くの人々が集まり、民謡音楽に合わせ踊ったり歌ったりと賑やかです。また人々は伝統的な衣装を身につけ、頭には花やハーブからできたリースを載せています。まるでおとぎ話や映画に出てきそうな光景を実際に見ることが出来ます。(『ミッドサマー』という映画と世界観がそっくりだという方が多いです!)
こちらの祭典は、リトアニアの伝統ソングとダンスのパフォーマンスを主とした伝統的なお祭りです。1924年カウナスで行われた小さな歌の祭典に起源をもち、四年に一度の開催を続け、今年2024年はその記念すべき100周年目を迎えました。今年は、6月29日から7月6日まで、伝統衣装を身にまとった約37000人のパフォーマーによって繰り広げられるお祭りでした。各日にちにより、内容や場所が少しずつ違い、また同時日に複数の場所で様々なパフォーマンスが行われたため、見どころ盛りだくさんでした!町を歩くだけで、リトアニアの伝統衣装を着た方をたくさん目にし、伝統と日常が入り混じった、まるでおとぎ話の中を生きているようでした。大人数で行われるコーラスやダンスのパフォーマンスは、迫力があり多くの感動を与えてくれました。また、最終日に行われたフィナーレでは、大きなステージに約12000人のシンガーが立ち、素晴らしいコーラスを奏でていました。リトアニア人一人ひとりが伝統に誇りと敬意を持ち、それを大切にしている姿が印象的で、また一つこの国の魅力を見つけました。このお祭りは、自分にとってリトアニアの文化を伝統を知るための大変貴重な経験となり、忘れることのできない体験でありがたく思っています。
フィナーレの大コーラス