①この留学を振り返って
今回の留学の目標と結果、留学中に得たこと、そして、今後留学する方への想いを述べたいと思います。 留学前に立てた目標は、①米国のより進んだ心理学の知識、経験を得る、そして、レポート作成やディスカッション等の米国のアカデミックスキルを身につける。②英語運用能力の更なる向上③米国の多文化社会の中での経験を通して思考を深め、視野を多様化することの三点でした。
心理学、アカデミックスキルに関して、一年の留学を通して、非常に満足のいく結果になりました。日々刀を研いでいくようにひとつひとつの知識や技術を身につけ、磨いていくことができました。今回の留学で得た新たな知識、実践的経験は、今後、国際的な心理学の場面で必要不可欠であると考えます。英語に関しては、向上したと感じる一方で、まだ、完璧とはいえません。完璧を目指しながら試験の具体的目標を立て、日々語学力を磨いていきたいと考えています。視野の多様化に関して、今回の留学中に多くの出会いがあり刺激を受け、そして気づきがありました。日々考えたことを日記に記し、帰国して読み返すと世界各国から集まる尊敬する人との出会いにより、留学中、客観的に自分を見つめ直すこができたと考えます。また、試行錯誤する生活の中で友人達と切磋琢磨しながら勉学に没頭する楽しさを感じ、理想の生き方に気づきました。これらは留学中に得た財産の一つだと思います。
留学中、「苦しいとこからもう一歩からが成長につながる」という中学時代の恩師からの言葉を胸に逆境の中でも、自分の目標に向かって取り組み、最終的に納得のいく形で笑顔と感謝の涙ともに留学を終えることができました。 留学を考えている方、留学を控えた方はもともと積極的な方が多いと思います。その積極性を活かし、粘り強く取り組み、全ての方が各々に実りある留学をすることができることを心から願っています。
②帰国後どう留学経験を活かす予定か
留学後のキャンパス外の経験と今後、留学経験の活かし方について述べたいと思います。 留学終了後、帰国までの約三週間アリゾナに滞在し、キャンパス外のクリニックでインターンシップ生と同様の経験をさせていただきました。授業と並行しながらアリゾナ州立大学のキャリアセンターに通い、履歴書と自己推薦書であるカバーレターの作成、教授からの推薦書をいただき、面接の準備を進めた経験によって、米国の就職について知ることができました。
クリニックでは、セラピストの方が自閉症、ADHD、や脳性麻痺を抱えた子供に対して行うセラピーを傍で観察する、セラピストの方のサポートを行う等いたしました。それに加え、セラピーの最初の15分いただき実際に子供たちとアクティビティや簡単な事務作業を行う等いたしました。クリニックでの三週間を通して言語療法や食物療法等の様々な療法を現場で学びました。さらに、上司の方からアメリカの社会福祉状況について教えていただき様々な経験を積むことができました。短い期間でしたが、これらの経験は米国で主流の療法を学べたことに加え、現地でのセラピストの働き方やクリニックでの様子について肌で知ることができたため、非常に有意義であったと思います。
今後は大学院に進学し、留学中に得た知識や技術を活かして児童心理、家族についての研究を進めて行きたいと考えています。そして、国際的な心理学学会で発表し、心理学の分野から社会に貢献していきたいと考えています。一方で、臨床家として、目の前にいる心の病を抱えるクライエントさんや家族と向き合い、一人ひとりに寄り添う心理士になろうと考えています。
最後になりますが、龍谷大学のグローバル推進センターの方々、アリゾナ州立大学の留学センターの方々、家族、日本とアリゾナの友人、教授の方々の支えに心から深く感謝しております。留学中至らない点も多くありましたが、多くの方々の温かい支えによって留学を終えることができました。今回の留学を活かすため、今後も日々精進してまいりたいと思います。本当にありがとうございました。
アリゾナ州立大学のヘイデン図書館です。空の色がとても綺麗なアリゾナでした。
クリニックでの最終日にセラピストの方から頂き一緒に休憩中に食べました。人との繋がりを大切にしていきたいと思います。